足立区竹ノ塚の
鍼灸整体院
長野式治療法とは
宮島治療室では長野式の考え方を鍼灸治療のベースにして施術を行っています。
長野式とはどういうものなのかを説明させていただきます。
長野式治療とは
故長野潔先生が体系だてられた鍼灸治療方法です。
この治療法を一言で表すと
「東西医学の融合」
だと言えます。
相反するような現代西洋医学と古典的東洋医学の両医学に精通し、ひとつ高い視点で共通項を導き、体系だてられました。
お互いの良さを消さずに融合されているところに、この治療法の凄さがあると思います。
東洋医学とは
東洋医学は明確な定義はありませんが、アーユルヴェーダや中国医学などインドから東アジアの伝統医学の総称を表す事が多いと思います。
ここでは中国伝統医学を主とします。
中国の星信仰である道教の影響を強くうけた伝統医学であり、その歴史は3000年以上前からとも言われています。
日本に伝わり独自の発展を遂げたものの、その根本は自然界の理を身体にあてはめ常に「全体」を観るということに尽きると思います。
鍼灸治療においては、約2500年前の皇帝内経素問 皇帝内経霊枢という書籍をバイブルとして、いまだに現代でもこの古典を読み解き治療を行なっている鍼灸師も沢山いらっしゃいます。
実際に現代医学では説明がつかなくても2500前の本を読みとけば、治るという現象は起こせます。
医学という学問ではなく、
治療術という方法論であると考えます。
現代西洋医学とは
ヨーロッパでは古代ギリシャのヒポクラテスが医の起源と言われています。
現代西洋医学の明確な定義はありませんがここでは、
現代科学と現代テクノロジーで裏付けされた学問であり、治療法と定義します。
現代科学と現代テクノロジーにより「診断技術」「外科的治療」「抗生物質の発見」「薬剤」など科学の進歩と共に発展してきました。
東西医学の融合
現代西洋医学は血縁検査など数値化できる物、組織の変化、症状、部位など「目に見える」異常によって病名が決まりますが、
東洋医学の場合は目に見えている事の裏側で起こっている変化に対して病名、名前をつけて分けています。
また、西洋医学は臓器ごと、病名ごとと様々な分野に分かれていき、より専門にする事により病気に対応していますが、
逆に東洋医学は常に全体をひとまとまりとして見るという視点を持ちます。
西洋医学は、臓器そのものの異常を治そうとしますが、
東洋医学は、全ての臓器との「関係性」を治します。
簡単に言うと、
西洋医学はよりミクロ(細分化)に向かい、
東洋医学はマクロ(全体)の視点から身体をみています。
どちらが正しいとかではなく、ミクロの視点とマクロの視点を両方持っていた方が確実に正確な情報を得られると思います。
長野潔先生は西洋医学の病院で長く勤務され、自然と西洋医学的な視点を持つ事が出来たのだと言われています。
鍼灸治療では手首の脈で診断する方法があるのですが、長野先生は病院勤務時代に様々な病気の患者さんの脈を診る事を当時の医院長に許され、毎日数多くの患者さんの脈を診て現代医学の病名と古典的な脈診の共通項を数多く見つけられました。
その後大分県の田舎町で鍼灸院を開業され、毎日に50人もの患者さんが訪れていました。
長野先生の脈の診断方法は独特で修得が難しく、本物の長野式治療は一代で途切れてしまうところでしたが、ハーバード大医学部の教授でDr.に鍼灸を教えていらっしゃる松本キーコ氏が誰にでも再現出来る治療法として、長野先生の脈診を腹部の診断方法に置き換え再構築されました。
そのお陰で私たち後進の鍼灸師が長野先生の治療法を再現する事が出来ています。
長野式治療の数多くある治療法の中で主な処置方法をご紹介します。
扁桃処置
のどの扁桃腺の炎症が血流にのり身体の様々な場所で二次感染症を引き起こしています。
免疫異常、慢性疾患、難治疾患の病因巣として扁桃腺の炎症があります。
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瘀血処置
東洋医学には「瘀血」という独特な概念があります。
血液の本来の役割りを果たせない非生理的な血液またはその渋滞の総称です。
瘀血は場合によっては毒素ともなりうる血液で東洋医学では様々な病いの原因として考えられています。
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副腎処置
ストレスに対処するホルモンのコルチゾールを分泌する器官である副腎は現代社会では皆多かれ少なかれ疲労しています。
ホルモン分泌は他の分泌器官とフィードバック仕合いながら連携していますので、副腎の異常は同時に他のホルモンの分泌も狂わせます。
ストレスが様々な疾患に繋がるひとつの病理に副腎疲労があります。
鍼灸治療では全体としてのホルモン分泌器官のバランスを調整する事ができます。
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椎骨脳底動脈処置
頭痛、耳鳴り、難聴、めまい、目の疲れなど頭部の症状、又は脳からの指令の問題に椎骨動脈や脳底動脈の血流が関係しています。
血流の改善は鍼灸の得意とする分野です。
胃の気処置
生物(動物)の進化の歴史から口〜肛門の消化器官は最も古い臓器という事が分かっています。
また消化器官と生殖器官は古くは同じ場所を共有していました。
食(個体の維持)と性(個体の再生)が動物の原点ですので根本的治療を行う時に消化器官(口〜肛門)の調整は必須となります。
長野式ではこれを「胃の気」と称して診断方法から治療方法まで確立されています。
他にも様々な処置法がありますが主なものだけ紹介させて頂きました。
東西医学の融合は東洋医学の「常に全体をみる」という視点にたてばおのずとたどり着く方向性だと思います。
目指す方向も素晴らしいですが、臨床家としては何より効果が高いという事がとても魅力的です。